- uekimiho
わたし、待つわ。
ダーニング。
穴の開いたくつしたや手袋をかわいく補修しちゃうイギリスの伝統的なお手入れ方法であるそれに、少し前から興味を持っていて。
ちょうどお気に入りのくつしたや手袋に穴が開いてしまっていたし、よし、冬が来る前にダーニングデビューを…と思っていたはずなのに、いつのまにか時は真冬。さむい。早くあたためたい。冷えゆく手を、足を。
ダーニングには、ダーニングマッシュルームなる道具があると便利らしい、という情報はすでに入手済み。電球などでも代用できるらしいが、電球とか、家にないしねぇ。マッシュルーム、買う?のもなんかねぇ。どうしよっかな…
そこで止まって(そして少し忘れて)いたわたしの思考。そこへ突如として救いの手が差し伸べられたのは、昨日のことでした。
「生協にこんなのあったよ。みほが欲しがってたやつじゃない?」
母から手渡された生協のチラシには、まさにダーニングマッシュルームが!これさえあればすぐ始められる、スターターキット。信頼のclover製。わたしの好きな正規品。これこれこれです、欲しいやつ。
でも、待てよ。
生協で頼むと2週間待たなきゃいけないし、Amazonで頼んだ方がよいのでは?大体相場っていくらくらいなんだろう?
そう思い調べてみると、やはりネット社会、Amazonで注文すれば2-3日後には届く上に、若干安いことを知ります。他の通販サイトにもあふれる、早くて安いマッシュルーム。
でも…
何かわからない何かが、わたしの心を引き留めます。
なんとなく、生協で頼みたいような気がする…
理由はわからぬまま、なんとなくを大事に、生協で頼むことに決めました。
定価だし、2週間もかかるのに、なんでわたし、生協にしたんだろ。不思議に思ってその心を紐解いてみたところ、2つのことを発見したのです。
ひとつ。
ネットショッピングでかかってしまうコストが、心のどこかでずっとひっかかっていたらしい。
配送に使われる梱包材、エネルギー、配送会社さんにかかっているらしい負担とか。
便利でよく使うけど、最近使うたび、なんとなーく心のどこかで気になっていたみたい。ほんとにそれで、わたし、いいのかなぁって。
生協なら一括注文だから、それをしなくて済むな、そういえば。そう気づいた時、心は少し軽く、うれしくなりました。
ふたつ。
わたしは待ちたかったらしい。
プレゼントを用意して渡す日までのわくわく。
楽しみにしてるイベントの日まで指折り数える、あのわくわく。
当日よりももしかしたら、そのわくわくしている時間がわたしは好きで。
だから、待ちたかったのかも。あえて、時間のかかる方法を選んで。届くまでの2週間、糸を選んだり、繕い方を考えたりして、わくわくしている時間を楽しみたかったのかもしれません。
待って待って、ようやく届いた贈り物を開ける瞬間って、とびきりうれしいしね。
そう、わたくしは買ったのです。
ゆたかな時間を、マッシュルームと共に。
そんな発見をわたしにくれた、ダーニングマッシュルーム。届く前からありがとう。会える日をわくわく楽しみに、待っているね。
miho